チームの魂!ワンクラブマン!生涯を1つのクラブで全うする者

プレーヤー

2020年、Jリーグで中村憲剛選手(川崎フロンターレ)や曽ヶ端準選手(鹿島アントラーズ)など偉大な選手の引退が話題になりました。
両名ともに入団から引退まで現役生活を1つのクラブで全うした選手で、クラブのレジェンドと言えます。
グローバル化し世界各国へ移籍が可能となった現在において、現役生活を1クラブで完結する選手はかなり珍しい存在であり、今後はこういった選手がさらに出にくくなると予想されます。
今回は世界各国にいるレジェンド、ワンクラブマン(one-club man)をご紹介します。

フランチェスコ・トッティ(ASローマ:イタリア)

【基本プロフィール】
名前:フランチェスコ・トッティ
国籍:イタリア
出身地:ローマ
生年月日:1976年9月27日
身長:180㎝ 体重:82㎏
ポジション:FW、MF

【個人成績】
在籍期間:1993年-2017年(25年間)
786出場 307得点(欧州カップ戦等含む)
国際Aマッチ 58試合9得点

王子様の愛称で知られるトッティ、ASローマのレジェンドです。
家族全員がロマニスタ(ローマサポーター)という環境で育ち、自身も生粋のローマっ子でローマサポーター。育成年代からローマに所属。
98-99シーズンに22歳でキャプテンになり00-01シーズンにはチームに18年ぶりのリーグタイトルをもたらしました。
当時所属していた日本人選手の中田英寿と激しいポジション争いをしていた事を覚えている方もいらっしゃるかも知れません。
ちなみに中田英寿曰く、トッティはローマ訛りが相当キツイとの事。ローマに移籍して一番大変だったのはトッティが何を言っているのかを聞き取る事だったそうです。
ネイティブレベルでイタリア語を話せる中田英寿にそこまで言わせるんだから相当です・・・。

チームをリーグ優勝へ導いた後も中心選手であり続け、コッパイタリア獲得やチャンピオンズリーグ出場に大きく貢献。
怪我が重なったり、監督批判をしてギクシャクした時期もありましたが、サポーターからの愛と信頼は絶大
日本に来るかも!?なんて噂もありましたが、結局ローマで引退をする事になりました。

プレースタイルはまさにファンタジスタ
ゴール前でヒールパスをしたり、正確なパスでチャンスを演出したりと決定的な仕事が出来る選手。
創造性豊かとはこういう選手の事を言うんだ。
俺には出来ん!と私が現役時代にはよく思っておりました。
またストライカーの能力も高く、長い現役生活の中でウイングやトップで使われる事もありました。
06-07シーズンにはセリエA得点王も獲得しています。
ちなみに、2000年代以降で「ゼロトップ」や「偽9番」といった戦術を現代版にアップグレードしたのは当時ASローマの監督だったスパレッティで、その役割をトッティに担わせました。
私の記憶に間違いがなければ、メッシより先にこのポジションで活躍した選手だったはずです。
それだけ戦術理解度が高く攻撃センスあふれる選手と言えます。

【エピソード】
トッティはイタリア国内では「天然」や「おバカキャラ」のイメージで、愛されキャラで通っています。
そのエピソードを少しだけご紹介!

①ハト
練習中に「ハトが死んでる!」というチームメイトからの声を聞いて、空をキョロキョロと見上げてみたり
(死んでいるのであれば空は飛んでいないはず)

②悩み
当時イタリアで話題となっていた本
「あなたの悩みを50%解決できる本」
これを2冊買って一言。

「これで100%!悩みを解決できるね」

③子猫
彼女が子猫を拾ってきて一言。
彼女:「ほら、かわいいでしょ?でもこんなに小さいとオスだかメスだかよくわからないわね」
トッティ:「こいつはオスだな」
彼女:「どうしてわかるの?」
トッティ:「よく見ろよ。ヒゲが生えてるじゃないか」

こんなエピソードがゴロゴロありまして…。
ネタじゃなく本人はいつも大真面目。だからサポーターにも愛されるのです。
実はそんな名言(迷言?)をまとめた本がでております。

送料無料【中古】トッティ王子のちょっぴしおバカな笑い話

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出した当時はライバルチームのラツィオサポータに馬鹿にされたりしましたが、イタリア国内で100万部を販売する大ヒット!
そんな大ヒットをインタビューされ一言。

100万部売れたって?
違う違う、俺が書いた本は1冊だよ!


すみません。これだとただのおバカな人になってしまうので。プレー集も貼っておきます。

カッコいいし、プレーもすごいけどちょっぴりおバカなトッティはロマニスタの永遠のアイドルです。

ポール・スコールズ(マンチェスターユナイテッド:イングランド)

【基本プロフィール】
名前:ポール・スコールズ
国籍:イングランド
出身地:サルフォード
生年月日:1974年11月16日
身長:168㎝ 体重:70㎏
ポジション:MF(OH、CH、DH)

【個人成績】
在籍期間:1993年-2011年、2012年-2013年(19年間)
718出場 155得点(欧州カップ戦等含む)
国際Aマッチ 66試合14得点

スコールジーの愛称で知られる、ポール・スコールズ。14歳の時にマンチェスターユナイテッドのユースへ加入してから引退までマンチェスターユナイテッド一筋のサッカー人生、もちろんイングランド代表でも欠かせないレギュラーでした。
ポジションがMFだった事もあり、ファーガソン時代におけるマンチェスターユナイテッドのまさに「核」でした。
2011年に一度引退しコーチになるも、当時のチーム状態の悪さからファーガソンに泣きつかれ短期で現役復帰を果たし、優勝まで導いてしまうような選手です。
私も長い間サッカーを見てきましたがそんな選手まずいません。

そんなスコールズのプレースタールはゲームメイクやチャンスメイクをしっかりしつつ、中盤のつぶし役もこなせるスーパープレーヤーでした。
現在のプレーヤーで言うと、デブライネに守備力を付けたイメージです。
デブライネより小柄でスピード感はありませんが、ポジショニングと攻め上がるタイミングが絶妙なのでスピードの無さはあまり感じません。
またタイミングよく上がってきて打つミドルシュートは一級品。枠を外すことは少なくかなりの確率でゴールを決めてました。
難点をあえて挙げるとすればカードの多さ。プレミアリーグ歴代5位の97枚のイエローカードをもらっています。ちょっと血の気が多い
私もスコールズが退場し、チームが窮地に陥るシーンを何度も目撃しました(笑)

通常ゲームメイクが出来る選手がゴリゴリ相手を削りに行く事は少ないのですが、スコールズはどっちも出来ちゃうタイプ。
ちなみに本人的にはスライディングタックルは苦手とのことですが、そんなのお構いなし。「ファイター」の一面を併せ持つハイブリッドな選手でした。

そして、プレーに派手さは無いのですが同業者からの評価は一級品

ジダン
間違いなくこの世代の偉大なプレーヤー。一緒にプレーできなかった事を後悔している。

グアルディオラ
この世代のベストプレーヤーを選ぶなら彼だよ。

アンリ
プレミアリーグの中で最も素晴らしい選手はスコールズだ。彼はなんでもできるよ

シャビ
自分がお手本にしていた選手。20年近くサッカーを見てきてMFのベストプレーヤー。
スペインにいたらもっと評価されていたかも知れない。


そうそうたるメンバーからの評価です。

【エピソード】
そんな何でもできるスコールズですが、とっても恥ずかしがり屋さん
あんだけカードもらっているのにピッチ外ではとても穏やかで、家族大好きな方です。

練習後は家へ直帰、寄り道はしません。チームメイトが飲みに誘っても100%断ります。
プレス発表や記者会見は進んで出る事は無く、クラブ側から頼まれたら「しょうがなく」やるというスタンス。イヤイヤです。

ちなみに解説業やコラム執筆は現地では好評な模様。解説は辛口のスタイル
偉大なプレイヤーだからこそ、基準が高いのかもしれません。

そんなスコールズのゴール集はこちら

ミドルシュートが多いですが、マンチェスターダービーではヘディングでゴールを決めるシーンも。
ポジショニングとタイミングの良さが成せる技です。
168㎝と小柄ながらもプレミアで第一線を張ってきた選手。
プレーヤーの皆さんはぜひお手本にしてください。

最後に

いかがでしたか?
若い方には馴染みの薄い選手かも知れませんが、知っておけばオールドファンとも仲良くなれます。
間違いないです。
今回は2人しか紹介できませんでしたが、まだまだ伝えたいレジェンド選手はたくさん居ますので、まとまり次第アップさせて頂きます。
今回はこのあたりで。


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少年サッカーからワールドカップまですべてのサッカー・フットボールを愛しています。
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