2021年7月にJリーグから各クラブの決算状況が発表されました。
コロナ禍という事もあり赤字、債務超過と言った内容は厳しいもの。
とは言え、事業継続の為にはリーグの運営をして行かなければなりません。
今回は各クラブの経営状況を確認しつつ、コロナ禍でサポーターに出来る事を考えていきたいと思います。
経営状況としての2020シーズンの振り返り
コロナ禍が日常になってきた2021年ですが、新型コロナウイルスが私たちの生活に大きく影響を及ぼし始めたのは2021年3月。
ちょうど小中学校への登校が禁止されたタイミングです。
Jリーグも同じタイミングでリーグ戦が中断。
リーグ戦を1試合行ったかどうか、J3に至っては開幕直前での中断となりました。
4月にはじめての緊急事態宣言、6月にようやくJリーグ再開。
過密日程の中、無観客からスタート。リモートマッチや上限5,000人、ルヴァンカップの決勝の日程変更等を経て何とかシーズンを終えた。
そんな1年でした。
Jリーグとしては2020年シーズンを以下でまとめてます。
①単年度赤字クラブは35クラブ(約6割)、債務超過に陥るクラブは10クラブ(約2割)
②入場料収入が前年度と比較し約6割減
③試合関連経費やチーム運営経費が減少も、チーム人件費は微減
④スポンサー収入は前年度と比較し約1割減に留まる
Jリーグ 2020年度クラブ経営情報開示資料よりPowerPoint プレゼンテーション (jleague.jp)
入場料収入の6割減はかなり痛く、結果として赤字や債務超過といった現象を引き起こしているといえます。
何がいけない?赤字と債務超過
そもそも赤字と債務超過って何がいけないのか。
ざっくりとご説明。
【赤字】
支出が収入を上回り超過した状態
Wikipedia先生の説明によると上記のとおり。
家庭で言うところの、入ってきたお金(給料やバイト代等)以上にモノを買ったり、サービスを消費したりしてる状態です。
のび太のママやクレヨンしんちゃんのみさえがいつも言っている
「今月も赤字だわ~」
まさにそれ。
ただ、赤字がすべていけない訳ではありません。
冷蔵庫買いました!テレビ買いました!
など、比較的大きなお買い物をすると月の給料以上に出費してしまう時ってありますよね?
貯金がある、翌月も安定して給料が入ってくるからこそOKな行動な訳です。
ちなみに起業したばかりのいわゆるベンチャー企業は赤字な事が多いです。
上場してるけど赤字な企業、実はアメリカだと特に多い。
売上もバンバン上げるけど、事業拡大の為に設備投資や人を雇ったりと出費も多い。
拡大していく「未来」に対しての「投資」ですね。
収入が入る「未来が見通せていれば(事業内容が良ければ)」一時の赤字も悪いわけでは無いのです。
対して今回のJリーグはどうか?
・入場料収入が6割減
・経費は減少も、チーム人件費は微減
一般家庭に置き換えると、
・コロナ禍でお父さんやお母さんのお給料は減りました
・電気代などの節約は進めましたが、食費はやや減にとどまりました
こんな感じでしょうか?
見通しが立たない分、やはりキツイ!そんな状況です。
【債務超過】
債務者の負債の総額が資産の総額を超える状態。
資産をすべて売却しても、負債を返済しきれない状態である。
こちらもWikipedia先生の解説をそのまま載せました。
家庭に置き換えると、住宅ローンや自動車ローン、クレジットカード、基本的には支払いを完了させないといけませんよね?
仮に上に書いたローンの残債、クレジットカードの残債を今すぐすべて払いなさい!とした時
今現在の貯金に加えて、住居(持ち家)、冷蔵庫、洗濯機、指輪やブランドバッグなど、ありとあらゆるものを売却しても残債を全て払いきれない場合、これが債務超過になります。
平たく言ってしまうと、自分が手にしている資産より借金が多い状態です。
結構ヤバいと感覚的に思いませんか?
ちなみに仕事上、取引先の契約手続きや財務チェックをしてた事がありますが、債務超過の企業に対して100万円単位の取引が発生した場合は掛売を行わず、現金前払いのルールを敷いてました。
もちろん業界や商材によって差はあるので一概には言えませんが、債務超過はそれだけ重たく見られます。
各クラブの経営状況
ここで各クラブの赤字と債務超過の状況ですが以下の通りです。
半数以上のクラブが赤字、債務超過も10クラブとなりました。
単年度赤字についてはコロナ禍なのでまあしょうがない!(良くはないが)と割り切って見れると思います。
ただ債務超過のクラブもカテゴリーは関係なく、J1は3クラブ、J2は3クラブ、J3は4クラブという結果でした。
もちろん黒字のクラブもあります。
特に昇格組(J1:横浜FC・柏、J2:北九州・群馬、J3:今治・八戸)は全クラブ黒字!
利益は少ないものの、持ちこたえられました。
やはり昇格に勝るものは無い。
細かい各クラブの財務状況は以下Jリーグ公式HPよりをご確認ください。
club-r2kaiji_1_20210729.pdf (jleague.jp)
コロナ禍でのJリーグ側の特例対応
元々、Jリーグは健全経営をモットーに運営されており、3年連続で赤字か債務超過の場合はクラブライセンスを交付しないというルールを設けています。
そもそも、一般的な企業は利益を出し続けなければ存続できません。
Jリーグは親会社の色が強く残るクラブもありますが、親会社のバックアップが無く自立した経営をする事を求めています。
ただ、このコロナ禍では正直無理!
(そもそもお客さん入れられないし!)
という事で、以下の特例措置と猶予期間を設けました。
意外と猶予はありません。
2021シーズンまでは特例対象
2022シーズンからは猶予期間(債務超過額の増加はNG)
2024シーズンからは特例無し
もちろん、未来は誰にもわかりませんのでコロナの新たな変異株が出てきて、ワクチンが効かない!薬が効かない!といった様な事態に陥れば特例措置の期間の見直しもあると思います。
特に債務超過クラブはこの2年が勝負!
経営層の手腕とクラブとしての総合力が試されるシーズンが続きそうです。
サポーターに出来る事を考えよう
債務超過とか赤字とか現状はマイナスな内容ばかりですが下を向いている訳にはいきません。
会社というのはシンプルで
売上を伸ばす+経費を抑える
⇒利益がふえる
これだけです。
初期投資をガツンとしてその後利益を出す!
というやり方もありますが、これ以上の債務はなるべく避けたいのが正直なところ。
そうとなると経費を抑えつつ、チケット収入以外の収益柱を作らなければなりません。
・新規スポンサーの獲得(王道!)
・グッズ販売の強化(特にオンライン)
・クラウドファンディング(サポータの愛に頼る!)
・有力選手の海外移籍で移籍金獲得(賛否あり!)
・若手選手の積極登用で人件費を抑え、上位へ食い込む事で分配金ゲット(難易度かなり高い)
ここに出したのは一例ですが、各クラブ奮闘中です。
では私たちサポーターに出来る事って何でしょう?
・グッズ購入(もちろん自分のできる範囲で)
・クラウドファンディング(もちろん自分のできる範囲で)
・試合を観に行く(シンプルですが基本。こちらも感染対策を十分に無理のない範囲で)
・シンプルに応援!(声が出せないなら拍手、SNSへ応援メッセージもアリ!誹謗中傷はNG!)
・スポンサー企業製品を購入(収益が上がればクラブへもっと多くお金を出してくれるかも⁉)
スポンサー製品の購入は個々のライフスタイルがあるので一概にコレ!とは言い難いですが
今回は一部をご紹介したいと思います。
・レッズでんき(堀川産業株式会社)
最近DAZNでCMも見かける堀川産業株式会社がお届けする「レッズでんき」
収益の一部が浦和レッズへの支援金や 地域貢献活動に充てられるという、サポーターにはぴったりの電力供給サービス!
東京電力との比較で2~3人家族なら2,088円、4人家族なら6,372円お得になるとか。
電気は絶対使う生活必需品なだけにこれは検討の余地あり!
ちなみに加入特典でレッズグッズ(本革のネームタグ)がゲットできる。
加入者向けキャンペーンも定期的に実施しており、加入後も楽しめるのがポイント!
以下が直近のキャンペーン↓↓
2021年7月
浦和レッズ戦(J1リーグ第13節)スタメン全選手サイン入り公式試合球・・・1名
DAZN3ヶ月無料視聴コード(利用開始から3ヶ月有効)・・・30名
2021年5月
レッズでんきオリジナルクオカード(1,000円分)をプレゼント!・・・100名
2021年4月
浦和レッズ選手直筆サイン入り エネクルオリジナルQUOカード(1000円分)・・・5名
2021年3月
あなたの好きな選手のサイン入りユニフォーム・・・5名
詳しくは以下サイトをご参照ください!
・スーパースポーツゼビオ(ゼビオ株式会社)
2010年から長期に渡り東京ヴェルディのスポンサーを務めるゼビオ。
全国展開するスポーツ用品店としておなじみではないでしょうか?
実は2020年の年末、ゼビオは東京ヴェルディを自社グループに組み入れ完全子会社化しました。
東京ヴェルディ自身のコロナ禍による経営悪化が原因で、長年スポンサーをして来たゼビオがしびれを切らした形になります。
そんなゼビオはオンラインストアが充実!
オンラインストア限定でのセールやポイント還元、アウトレット品も取り扱いあり!
もちろん、スポーツのジャンルも幅広くカバー。
用具、ウエア、シューズ、トレーニンググッズ・・・
揃わないモノはほぼ無いのでは?
というくらいの充実です。
ヴェルディ再建はゼビオのサポート無くしては不可欠!
ゼビオオンラインストア、是非とも覗いてみてください。
終わりに
各クラブの経営は苦しい。
でも下を向いていては何も解決しません。
もちろん実生活がキツイよ!って方もいると思います。
まずは生活を大事にして下さい。
サッカー以上に大事なものは人生にたくさんあります。
その上で自分にできる形、自分にできる範囲での愛するクラブへのサポートを改めて考えてみませんか?
全Jクラブの赤字・債務超過が解消される事を願ってます。
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