ラ・リーガをご覧の皆様にはおなじみのアスレティック・ビルバオ。
このクラブはバスク人もしくはバスクにルーツのある選手しか入団ができません。
サポーターが熱い事でも有名です。
今回はその理由を簡単にご紹介します。
初期はイギリス人だらけだった!?
アスレティック・ビルバオが設立されたのは1898年。
スペイン北部のバスク地方のビルバオという都市で生まれました。
場所はここです↓↓↓
このころのビルバオはイギリスの産業革命を発端に鉄鋼業がもたらされ、経済的に潤っていました。
同時にイギリスからの労働者がたくさん入った事でサッカーが広まり、当時ビルバオ内にあった2クラブが合併して現在のクラブが出来上がりました。
当時の選手はイギリス人労働者、イギリス帰りの留学生が大半。
純血主義ではありませんでした。
なおチームの正式名称は
アトレティック・クルブ(Athletic Club)
です。
「アトレティック・クルブ」はスペイン語読みですが、英語読みだと「アスレティック・クラブ」です。アスレティックのみだと英語で「スポーツ・運動競技・陸上競技」の意味でしかないので、日本では都市名の「ビルバオ」をつけたアスレティック・ビルバオと呼ぶことが多いです。
ちなみに、現地ではシンプルにアトレティックと呼ぶケースが多い模様。
なお、アスレティック(Athletic)は英語。先にお話しした通りイギリス人が由来で出来たクラブの為、英語のチーム名です。
スペイン語でいうとアトレティコ(Atlético)。
サッカー好きならピンと来るかもしれませんが、ラ・リーガ1部の強豪クラブのアトレティコ・マドリードはビルバオやその近辺の大学生たちがマドリードで作ったクラブなのです。
そういえばユニフォームも赤白ストライプで何となくにてますよね。
純血主義は近代化が原因!?
一方でクラブが誕生した19世紀の終わりから20世紀の初頭にかけてビルバオとその周辺では、こんな運動が盛んになっていました。
独立運動
サビーノ・アラーナという民族主義者によって独立の機運が高められていたのです。
ざっくり流れを言うと・・・
イギリス産業革命起こる ⇒ビルバオに鉄鋼業がもたらされる ⇒バスク人以外の労働者大量流入(イギリス人、スペイン各地から) ⇒今まで築いて来た俺たちの文化や暮らしが侵される! ⇒このままではまずい!俺たち独立したい!
こんな感じです。
当時はバスク地方がスペイン経済をけん引するほど経済的に潤っていたのも独立運動の追い風となりました。
サビーノ・アラーナさんはバスク民族主義党を立ち上げ、議員としても当選するなど一定の支持層を持っていました。この為彼は「バスク民族主義の父」と呼ばれています。
そんな訳で当時の社会的な流れから、外国籍選手は徐々に減少。
1912年に外国籍選手が退団後、純血主義を貫いています。
100年以上ブレないのはスゴイ事です!
いかがでしたか?
純血主義には賛否両論あると思いますが、私はこういうクラブがあっても良いかなと思います。
スポーツクラブである以上、結果やトレンドに左右されがちですが、個性を保ち続ける事が地元民に愛される秘訣かもしれません。
皆様もアスレティック・ビルバオをチェックしてみてください。

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