「止めて蹴る」
フットボールを常日頃から見てる、プレーしている方は全員が知っている言葉です。
特にJリーグにおいては2012年から川崎フロンターレを指揮した風間八宏監督(当時)によって、その重要性にスポットライトを浴びました。
「止めて蹴る」を徹底した川崎フロンターレがどうなっていったかはもう説明不要。
かなり重要な基礎技術です。
とは言え、この言葉は人によってとらえ方が結構分かれます。
今回はそんな「止めて蹴る」を考えてみたいと思います。
止めて蹴るは分断されがち
止めて蹴るが大切なのは皆さんご存知とは思います。
自分のもとへ来たボールを手以外の身体を使ってまずは
「止める」
事で自分がボールを保持をし、次のプレーへ移る。すなわち
「蹴る」
になります。
あの選手のトラップすごいね!とか
足元にピタッと止まった!とか
よく聞きますよね。
これは「止める」にフォーカスされてます。
足元にピタッと止まる技術はとても大切ですし、どんなボールもピタッと止められるに越したことはありません。
ただ、試合においては全部を足元に止めてOKなシチュエーションばかりではありません。
前方に広大なスペースがあれば大きくトラップしてスピードに乗った方が良いです。
ボールキープをしたい為に敵の居ない方向へあえて大きめにトラップする事もあります。
実は全部のボールの勢いをすべて「止める」トラップをする事は意外と少ないのです。
「止めて蹴る」
と言ってる割には「止める」にフォーカスしてしまう。
けっこうあるあるだと思います。
本当は次の動作「蹴る」も同じくらい大切。
というよりこの「蹴る」をスムーズにするために「止める」がある。
「止めて蹴る」は一つの流れで次のプレーへ移る為にあるものです。
ただ日本語として「止める」「蹴る」を接続詞で合体させてる為、どうしても分断してとらえがちです。
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コントロールオリエンタードの概念
察しの良い方はそれってコントロールオリエンタードの事だろ?
ってなってると思いますがその通り。
Control Orientado(コントロールオリエンタード)
スペイン語で直訳すると「方向づけられたトラップ」です。
スペインではトラップそのもの「止める」にフォーカスされる事は少なく、次のプレーをスムーズに行う為にボールをどの方向へ運び出すかを重要視してます。
なのでボールの勢いをすべて殺す必要もなく、ボールの勢いを活かしてファーストタッチで相手を抜き去る事もコントロールオリエンタードの技術の中に入ってくるわけです。
いや、そんな事わかっとるがな!
ってなりますよね?
でもその概念って日本で定着してますかね?
少年サッカーレベルでも定着してますかね?
多分違うと思います。
ちなみに「止めて蹴る」本家の風間さんもすべてを止めれば良いとは言ってません。
状況に応じて止めるは変わり、次のプレーへ移る為の止めるだと。
まさにコントロールオリエンタードの概念な訳です。
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適切な日本語表現
ではなぜ概念が定着しないのか。
ずばり「コントロールオリエンタード」が日本語では無いからです。
スペイン語を全く知らない子供たちに「コントロールオリエンタード」が大切と言っても
???
です。
しかし「止めて蹴る」が大切と言い換えれば納得します。
日本語という言語を知ってますからね。すぐに理解ができます。
ただ「止めて蹴る」という言葉が大切な概念を的確に伝えられる表現かというと、そうではない。
直訳の「方向づけられたトラップ」をそのまま使っても良いのですが、ちょっと長い。
そう、適切な日本語表現が無いんです。
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では作ればいい
じゃあ作ればいいじゃない。(単純)
というのが当ブログの答え。
それを何にするかですが、これが意外と難しい。
止めて蹴るを細かく分析していくと…
①状況把握をする
(自分の状態とピッチ上での位置、敵の位置、味方の位置、ゴールまでの距離、スペースの有無、次に敵がどう動くか、次に味方がどう動くか)
②どのプレーへ移るか意思決定
(選択肢は複数持ちつつ)
③体の向きを整える
④次のプレーへ移りやすい場所へボールを置く
⑤次のプレーへ
(パス、ドリブル、シュートなど)
「止めて蹴る」
だと④と⑤しか伝わらないです。
でも大切なのは①~③、特に①です。
周りの状況を見て次に起こる事を「予測」する。
その予測をもとに意思決定する。
フットボールは予測のスポーツ。
それが出来ない選手はプレースピードも質も落ちてしまいます。
ボールを蹴る前の準備が全てなのです
これらをふまえて絞り出した私なりの答え・・・
「予測して次」
一番大切なのは「予測」
この言葉はどうしても入れたかった…
そして次のプレーへスムーズに移る事が目的。
結果
「予測して次」
言葉だけ見たらもはやフットボールの要素は無いじゃないか!
しかしながら私の国語力ではこれが限界…。
異論、反論大歓迎。
国語力のある方。twitterの方へ是非とも意見を聞かせてください!
宜しくお願い致します。
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